技術書典生まれの即売会向けミニレジ「レジプラ」。技術書典4の開催を記念して、Kindle本「レジプラができるまで」の内容を無料公開。
ハードウェア開発
近年、3Dプリンタやレーザカッターなどが使えるデジタル・ファブリケーション施設 (DMM.makeなど)が相次いで開業し、個人でモノづくりできる環境が急速に整ってきました。特に3Dプリンタに関しては、すでに自宅で使えるレベルの手軽さになっていますし、実際にメンバの一人が所有しているというのは、先に書いた通りです。TFFもこの時流に乗り、今の時代だからこそできるモノづくりの仕方で、ハードウェアの開発・製造に挑戦しました。
プリント基板
プリント基板は、「Seeed Studio」に発注して作っています。オンラインで設計データをアップすると、すぐに深圳の工場で製造され、数週間後には手元に届くという便利なサービスです。プリント基板だというのに、まるで紙の本を印刷所で作るかのようなお手軽さ。しかも発注は小ロットから可能で、価格も安いとくれば、いま世界中で人気があるというのもうなずける話です。TFFメンバの中にはPCB設計できる人がいないので、そこは外部の協力者にお願いして作ってもらっています。
基板の試作回数は3回。それぞれ10枚ずつという極小ロットで製造しましたが、単価は一枚200円台でした。ところでSeeedに注文すると、いつも発注数の2倍の基板が届くのですが、これはそういうものなんでしょうか。3回目の基板にいたっては、製品用として追加で200枚注文したところ、きっちり400枚届きました。まあ、単価が1/2になるのでうれしいですけど。
ボタンのキートップ
ボタン用の白いキートップは、メンバが持っている 3D プリンタ「ダヴィンチ Jr.」を使って自宅出力しています。外装の都合上、ボタンにはある程度の高さが必要となり、既製品では間に合わなかったためです。 出力方法についてはいろいろ検討しましたが、どれも価格が折り合わず......。とはいえ、 ダヴィンチ Jr. での出力はかなりの時間がかかるので、毎日ひたすら出力し続けて数を用意しました。レジプラが売れた暁には、3D プリンタをもう一台用意して、生産能力を2倍にしたいところです。
このキートップに関しては、CADデータを公開する予定ですので、こだわりたい方は是非ご自身で3Dプリントサービスなどを使って出力してみてください。DMM.makeに頼めば、金(K18)でも作れますよ。