ポケットサイズの逆ポーランド電卓「ホビーRPN電卓」。その使い方と詳細仕様を紹介します。
誰でも簡単に使えるRPN電卓
「ホビーRPN電卓」は、逆ポーランド記法で計算する電卓、通称RPN電卓(逆ポーランド電卓)です。
「逆ポーランド記法ってなに?」という方は、まずはこちらの記事からお読み下さい。RPN電卓の基本的な使い方も記事中に記載しています。
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2021年現在で入手可能なRPN電卓は、ほぼHP(ヒューレット・パッカード)製しかありません。しかし高機能タイプがメインで使い方が難しく、初心者が手軽にサクッと使うには少しハードルが高いです。
そんな現状をふまえ「ホビーRPN電卓」は
- シンプル操作で誰でも簡単に使える
- ポケットサイズでいつでも持ち歩いて気軽に使える
をコンセプトに製作しました。
ホビーRPN電卓の使い方
キーの割り当てはこのようになっています。四則演算のみ可能で、関数機能などはありません。シンプル操作・シンプル機能のため、RPNの計算方法さえ知っていれば誰でも簡単に使用可能です。
使い方の流れとしては以下のようになります。
- 右側面にある電源SWをONにする
- 一般的なRPN電卓と同様の操作で計算する
- 表示とスタックレジスタをクリアする場合は、Enterキーを長押しする
- 使い終わったら電源SWをOFFにする
実際に使用している様子は、こちらの動画でご確認ください。
ホビーRPN電卓、動作の様子
— NEKOPLA 斎藤 (@kawausokawauso) 2021年7月11日
(3.14+1592)×(653.589-79.502) の計算です pic.twitter.com/xL1feLQQBy
動画中では
(3.14+1592)×(653.589-79.502)=
の計算をしています。この場合のRPN電卓の操作は、
3.14 Enter 1592 + 653.589 Enter 79.502 - ×
となります。
正確な計算結果は 915749.13718 ですが、ホビーRPN電卓の表示限界を超えますので、915749.137 と四捨五入して表示されます。
この辺りの詳細仕様について次で説明します。
ホビーRPN電卓の詳細仕様
以下、いろいろと細かい仕様を書いていますが、基本的にはホビー用途の電卓となります。正確な計算には向きませんので、その点はご留意ください。
また計算結果についてはいかなる場合にも保証できません。業務などでの使用はお控えください。
- スタック段数は、HPのRPN電卓で標準的な4段(X, Y, Z, T)です
- 表示できる桁数は10桁までです('.' や '-' も桁数に含む)
- 計算結果が10桁を超える場合は、10桁に収まるように小数点以下が四捨五入されます
例:1234567890.123
→ 1234567890
-123456.789999
→ -123456.79
- それでも10桁に収まらない場合は指数表記となります。整数部が10桁を超える場合、0.0000……とゼロが続く場合が該当します
例:1234567890000
→ 1.2346E+12
0.000000000123
→ 1.23E-10
- 例えば 1+1.23E-10 などを計算した場合、結果は 1.000000000123 ですが、これはどうやっても10桁では小数点以下が表現できません。よって10桁に収まるように小数点以下は四捨五入されるという仕様から、結果は 1 となります
- 内部では64ビット浮動小数点で計算しています。それを超えたり0除算した場合は無限大表示(+INF や -INF)になります。具体的には 2.2250738585072013E-308~1.7976931348623158E+308 が扱える範囲です。
- 不正な計算をすると NaN 表示になります(IEEE 754準拠)。0/0、±INF/±INF、±INF×0 などが該当します。
以上が、使い方と詳細仕様になります。ホビーRPN電卓を使って、楽しいホビーライフを送りましょう!