その安さゆえ、つい何個も買ってしまうラズパイ(Raspberry Pi)。買ってもRaspbian入れただけで終わってないだろうか。そんなラズパイの活用方法として、ラズパイで作るデジタルカメラを提案したい。
ラズパイカメラ計画
Raspberry Pi 3にラズパイ用液晶、カメラモジュールをつけてみたら、ちょうど良いサイズ感。眺めているうちに最早、デジカメにしか見えなくなり、気づいた時には製作に着手していた。これはたった一日弱でラズパイカメラを突貫製作した記録である。
ラズパイにカメラモジュール付けてみた。サイズ的にデジカメ作れそうなんですよね。https://t.co/lG9G3h3wsw pic.twitter.com/d9ahBX9Mhr
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 15, 2018
さて突貫で
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 16, 2018
ラズパイデジカメ📷📸
作りますよ。
ラズパイのカメラモジュールはかなり安価に購入できる。
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デジカメ開発(ソフト編)
突貫での製作のため、残念ながらソフトに費やす時間がない。ちょうど からあげさん @karaage0703 が良いコード(raspidigicam.py)を公開されていたので、こちらを活用する。GUIでメニューを操作するコードも公開されているが、今回はシャッターボタン一つのみのシンプルな構成とした。
利用上の注意
からあげさんのコードを利用する上で、いくつか注意点がある。
wiringpi2をimportすると、怒られるので
import wiringpi
と変更する。
またGPIOの17ピンは液晶の接続で埋まっているため、16ピンに変更した。
デジカメ開発(ハード編)
ソフトはすんなりと流用できたので、いよいよハード製作。外装の設計は本当に気を付けなければならない。ちゃんと寸法を測らないと入らなくなる。面倒臭がらずに採寸してモデリングしよう。出力して入らなければ、再設計・再出力に数時間ロストする。
部品をモデリング
幸いラズパイはMechanical DrawingsがPDFとDXFで公開されている。
このDXFをもとにCAD上で3Dデータ化する。
液晶はデータがなかったので、サイトの画像をトレースする。
できたのがこちら。
外装の検討
部品とのクリアランスを確認しながら、設計していく。途中で印刷して実寸確認した方がいいだろう。Fusion360にはDXFを読み込むとデフォルトで「インチ」で読み込む罠がある。
レイアウト検討中。さて朝までに3Dプリンタの出力を仕込むところまで行くのでしょうか。 pic.twitter.com/Tmt2CmE0jR
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 16, 2018
今回は突貫だったため、
- 採寸してパーツを作成
- クリアランスを見ながら、周囲を囲むようにボディを作成
- 分割ライン、ネジ穴を作成
- その他のパーツを作成
という方法を取った。時間があれば、モデリングに入る前に2次元でのスタイリング検討をした方がいいだろう。
3Dプリンターで出力
これらのデータをSTLで書き出して、FLASHFORGE ADVENTURER3で出力していく。
縦に置いたら、出力に失敗して6時間ロストした。
出力は出来たけど、かなり波打った感じになっちゃったな。 pic.twitter.com/elwJmOuXNo
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 17, 2018
出力失敗してたから、倒してやってる。 pic.twitter.com/sCw0n80LFP
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 17, 2018
この精度の差。
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 17, 2018
面積広い所は縦置きしちゃダメだね。#ラズパイカメラ pic.twitter.com/Su1ebYLMdU
組み立て
仮組みしてから、パーツ類をグルーガンで固定していく。グルーガンは瞬時に固定できて、ある程度保持力があるし、さらに失敗したら簡単に剥がせるので便利。海外のメイカーがみんな使ってるのもわかる。
仮組み。#ラズパイカメラ pic.twitter.com/R7y9hCPRUH
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グルーガンでカメラモジュールを固定。#ラズパイカメラ pic.twitter.com/BwzCE1CFFy
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完成が見えてきた。#ラズパイカメラ pic.twitter.com/V5Usm0UTYw
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ラズパイカメラ📷完成。
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 17, 2018
昨日の夜から設計して、丸一日かけて出力しました。三連休はちょっと過ぎちゃったけど、無事できましたよ。#ラズパイカメラ pic.twitter.com/qLFnI6ceSB
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ラズパイカメラ完成
モデリングに数時間、出力に数時間かけて、無事完成した。
シャッターボタンは押し心地にこだわって日本製の高級なパーツを採用。電源はラズパイ3採用で消費電力が大きいため、外部供給とした。
GPIOはケーブルをそのまま刺すと液晶に干渉するため、L字のパーツで90度曲げている。またUSB延長ケーブル部は、実物合わせでケーブルマウントパーツを急遽作成して固定している。
まとめ
突貫にも関わらず、からあげさんのコードがあったお陰で、無事デジカメを形にすることができた。ラズパイや3Dプリンタがあれば、思い通りに自分の欲しいものを作ることが出来る。ぜひ読者の皆さんもオリジナルのマイデジカメを作って欲しい。
ラズパイカメラは妙に愛着が湧きますね。 #ラズパイカメラ pic.twitter.com/8phXEZMecj
— TOKYO FLIP-FLOP (@tokyo_ff) September 17, 2018
最後に
自分でも作ってみたいという人用に特別に3Dデータを無料公開中。
製作には別途、Raspberry Pi 3、ラズパイ用液晶、カメラモジュール、USB延長ケーブル、ボタンなどが必要。改変は自由なので、ぜひ自分だけのオリジナルカメラを作って欲しい。
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