電子工作ワークショップ向けに3Dプリンタでオリジナルの7セグ時計を作ってみました。
<投稿者:@makership_inc>
どうもこんにちは、Makershipの天翔と申します。最近TWELITEのピンで怪我しました。今回、Hack Dayの趣味TECH電子工作ワークショップ開催のお誘いを受け7セグ時計を作成しました。その過程や考えていたことなどを書いていきたいと思います。
ワークショップ向けという条件
ワークショップ向けの条件とは何でしょうか?色々あると思いますが自分は以下のように考えました。
- 1時間以内に作成できる(ワークショップの開催時間)
- 少ない工具で作成できる(様々な工具が必要だと用意が大変)
最低限この条件を満たすように物を作っていきます。
どんな物を作成するか
最近、7セグに触れることがあり7セグを使った何かを作りたいなと思っていました。(7セグの光っていいですよね…)
7セグ…4桁のものがある…時計作れそう
という流れで時計を作成することにしました。
作成していく
ここらへんの初期スケッチはこんな感じでした。ハンダごてを使わないということを目指していたので、ブレッドボードのジャンパー線を生かすデザインにします。
ここで外装のみFusion360で設計、レンダリングを行って全体の様子を確認します。いい感じですね、GOサインです。
3Dプリンターで本体を出力するわけですが、3Dプリンターには様々なコツがあります。今まで培ってきたことを総動員して設計、出力していきます。色々コツはあるのですが、ぜひ紹介したいのは次の2点です。
- 積み重ねる層は、下の層より面積を小さくもしくは同じにする
- 2つ以上の材質を組み合わせる。
1つ目の積み重ねる層は、下の層より面積を小さくもしくは同じにするというのは、3Dプリンターは層を重ねていくため何もないところの上に層を重ねることはできないので、上に行くに従い面積を小さくすれば基本的にはキレイに出力できます。
(上に行くほど面積が小さくなっているのが分かりますかね…?)
サポート材をセットすれば下が狭く、上が広いものも出力可能なのですがサポート除去跡が目立ったり、データ通り出力できなかったりします。(丸円を縦方向に出力すれば歪みが分かるかと。)割と何でも出力できてしまう3Dプリンターですが、キレイに出力しようと思うとそれなりの制限がかかります。
2つ目の材質を組み合わせるというのは、3Dプリンターのみで作成したものはどうしても安っぽさが出てしまうのですが、他の材質と組み合わせることにより質感がアップします。今回の場合、前面に外注したアクリルパネルを取り付けることで質感を上げました。
ここらで中身を作っていきます。実際にプログラムを作成し、ブレッドボードの大きさや必要な配線の数など策定していきます。
外装に戻り、デザインを詰めていきます。隙間を埋めることで更に小型化できそうだったので小型化します。
そして完成です。
こだわりポイント
こだわりポイント3つくらい紹介していきたいなと。
まずは、ジャンパー線を生かしたデザインでしょうか。見せかけのものではなく、実際に必要となる配線だというところがなんともいいですね。
次は、この時計の動作なんですが、上のスイッチを押すと3分点灯する(長押しすると常灯もできます)ので即席麺を作る際のタイマー代わりに使うことができます。地味に便利です。
最後は、ドライバー1本で組み立てられるところですかね。ジャンパー線さえ作成できればドライバー1本で作れます。そう、ジャンパー線さえ作れれば…
イジられる
作る過程をTwitterとかで出してたんですが、なかなか反響いただいて嬉しかったです。
しかし…
すごい時限爆弾言われる。
ワークショップ当日の様子
展示も行っていたのですが
「すごい」「ネット販売ないの?」「おしゃれ」
など色々感想いただきました。ありがとうございます。
それと同時に
「この空いたスペースにスピーカー入れれそう」
「何かのケース代わりに使えそう」
「これプログラム書き換えれる?」
などなど、ハックしようとする方々も。ありがとうございます。
ワークショップ自体も楽しんでいただき、作成した甲斐がありました。ありがとうございます。
今後
ネット販売希望の声をいただき現在ネット販売に向けて動いています。
現段階ではワークショップ向けの作品であり、キット販売にするにしてはユーザーに不親切な箇所がいくつかあります。ワークショップで参加頂いた方々の声や、ハックしたがっている方々の声なども反映して大幅改良したキットとして皆様にお届けしたいと考えております。Twitterをフォローしていただくとキット販売についての情報が得られますのでそちらもご活用ください。